じゃんけんは人間同士のゲームなので、どうしても「クセ」や心理が作用します。
下記の基本10ヶ条を意識すると、勝率は確実にアップします。
■ 勝利の法則10ヵ条 ■
1 はじめのグー
特に初心者は傾向として、最初にグーを出します。
グーが最も作りやすい手だからです。
そしてグーには「強い・拳」など勝利に結びつきやすいイメージがあります。
突然「じゃんけんぽん!」と言って不意にじゃんけんを仕掛けると、とっさに手を形作りやすいという事の理由からグーをだしてしまう人が高確率でいます。これは相手が怒っているとき、面倒なとき、力が入っているとき、乗り気ではないときなど感情的で論理的思考にならない時はより高確率でグーがでます。
よって上記の条件を満たしたじゃんけんでは「パー」を出せば高確率で勝利できるそうです。ただし、じゃんけんの相手がじゃんけん慣れをしている人にはもちろん通じません。
しかし「最初はグー」を用いて突然じゃんけんすると、相手はグー以外チョキかパーを出しやすくなります。その場合はチョキをだします。
※ 3、あいこには負ける手を の同じ手は続かないという法則の為です。最初にだしたグー以外の手を出しやすくなるからです。
2 策練りのチョキ・パー
はじめのグーの法則の応用です。出す手をよく考えてからだすと、グー以外、チョキやパーの頻出率があがります。つまり、こちらが出す手を考え、相手にも考える時間を与えれば相手はチョキパーをだす確率が高くなるので、その場合はチョキをだします。
3 あいこには負ける手を
人は無意識に偏りなく手を出そうとする為、同じ手を続けては出しずらい法則があります。
つまり、あいこになった場合、次回、あいては違う手を出す確率が高いです。
ならばグーであいこになった場合は、次回、相手はチョキかパーをだす確率が高いので、あいこ手のグーにまけるチョキを次回出せば、勝率が上がります。
2回あいこになった場合はこの法則がより使えます。
この法則には例外があります↓4を参照
4 チョキのあいこにはチョキを
チョキであいこになった場合に限り、チョキをだします。
これは人はチョキの形からグーを出しづらい傾向から生まれた法則です。
チョキの形からもう一度握り直すグーは出にくく、パーチョキの頻出率が上がります。
つまりチョキであいこになった場合は、チョキを出せば勝つ確率が高くなります。
5 拳読
じゃんけんは「グー」の形から、「グー」「チョキ」「パー」をだすので、相手のグーが少しでもひらけば、「チョキ」か「パー」をだすという事になります。じゃんけん「ぽん!」の瞬間で相手の手が少しでもひらくのを感知出来れば、「チョキ」をだせば負ける事はありません。実際、「チョキ」や「パー」をだす際は、「ぽん!」の手が出る一瞬前に指がひらき出している事がよくあります。その瞬間を感知出来れば、反則にはなりません。ただし、この技法は一歩遅れれば「後だし」になり、負けとなる諸刃の技法なので、鍛錬が必要です。
6 宣言する
あなたが次に何を出すのかをあらかじめ宣言し、そしてその通りの手を出すという方法です。例えばあなたが「次はグーを出す!」と言うと、普通相手はその言葉を疑い、パーを出してきません。ということは、相手はチョキかグーです。ということはやはり、あなたはグーを出せば少なくとも負けはしない、ということになります。そんな馬鹿な!という戦略ですが、実際に効果があるようです。つまり人間心理の攻防と言うことになります。心理戦に慣れていない相手でなおかつある程度考えてしまう人間が相手の場合に有効です。
この際肝心なのは、宣言をしてからじゃんけんをする時間と、相手の性格を正確に捉えることです。宣言から実際のじゃんけんまでの時間が長くなればなるほど、人は疑い、裏の裏、、、と手が変わっていってしまいます。
7 勝ち手は続く
これは何回かじゃんけんで勝負する場合、特に絶え間なく連続じゃんけんする際により有効です。この場合、人は次に何を出せばいいのかを考える時間が少なくなればなるほど、直前で最終的に勝った手を次回も出してくる確率が高まります。例えば相手が直前にチョキで勝ったのであれば、同様考える時間が無くなってくると無意識のうちにチョキを出しやすくなります。その場合、あなたはグーを出せば最終的に勝ちます。所謂成功体験、行動分析学的にいうと好子出現の随伴性による強化(よい結果をひきおこす行動はのちに増えていく)と呼ばれるものです。
8 上級者にはグー
2、策練りのチョキ・パー 4、拳読 のように、上級者はチョキが多くなります。
なのでチョキをだせば負ける事は少なくなりますが、グーを効果的に出せば、上級者を撃つ負かすことが出来ます。
9 先見せ
( チョキ・プライミング作戦)
最初はグー,じゃんけんポン」の「じゃん」のタイミングで相手にチョキを見せ,「ポン」でグーを出す.相手は見せられたチョキにつられてチョキを出すので自分が勝つ.
●使用上の留意点(コツ)
・じゃんけんの際,人は相手の直前の動作を見ないから,チョキを「見せる」工夫が必要になる.その工夫として,〈相手の目〉と〈最初はグー時の拳〉を結ぶ線の延長上に自分の顔が来るように顔を低くし,顔の前でチョキを出す.
・最初はグー時は何事もないように平然としておいて,「じゃん」時に不意に顔(体勢)を低くする.
・最初はグー時は相手との距離を大きめにとり,「じゃん」時に相手に迫るようにする.
・チョキを見せる際,ふらつかないようにチョキをしっかり固定する.(考案 茨城大学 矢内浩文先生)
10 どうしようもなくなったらパー
相手もこちらと同等の戦略を駆使してくる相手である場合、最終的に次に何を出せばいいのか分からなくなる、つまり手が読めなくなる場合があります。そういう場合は運任せではなく、「パー」を出せばまだましな結果が期待できます。
というのも、桜美林大学の芳沢教授が実際にとった11567回のじゃんけんデータによると、最も多かったのが「グー」で最も出されなかった手は「チョキ」だからです。もし人間がランダムに手が出せるのならばどの手も等しく33.3%ずつのはずですが、実際の確立はチョキが最も低く31.7%。グーは35%、パーは33.3%ですから、グーパーが多くなるのでパーを出せば勝てる可能性は高い、というわけです。
大勢で行い、勝った者から勝ち抜けするじゃんけんの場では、「パー」を出していくと、負ける可能性はかなり低くなります。
■ ■ ■ ま と め ■ ■ ■
この10ヶ条は基本中の基本です。
上のまとめイメージを頭に入れているだけで勝率は変わっていきます。
じゃんけんは心理戦です。相手にどう思われるか、その自己演出も大事になっていきます。
そして、相手を読む事。「自己」と「他人」の戦いは、より相手を理解した方が勝者となります。
だからじゃんけんは人間のゲームと言えるでしょう。